不具合が多く見つかり現場で応急処置を施したあと戻ってきてから修復作業を行いました。
重心位置を合わせておらず、急遽オモリになるものとしてプライヤーをボディ内にテープで固定し、その重さと同じバランスウエイトを貼り付けました。
燃料をタンクに送油したところ、サブタンクの口金から燃料漏れがあったので、シリコンボンドを口金部分全面に塗布。
タンク内を洗浄する時に口金のゴムパッキンを損傷させたようで、密閉性が悪くなったようです。
エンジンが始動せず、初爆もない状態でプラグの点検やニードルの開度調整を何度も行っても全く掛からない状態でした。
そのうち燃料過多でエンジンロックする始末。
メインニードルではないと思い現場でアイドル調整バルブを分解してみるとバルブの切り欠き部分がズレている状態だったので、位置合わせを行って始動してみると何事もなかったように掛かりました。
事前にこの部分を分解・清掃しており、その時にズレたものと思います。
エンジンが回るようになったもののクラッチが切れない状態であり、そのままスロー回転状態を続け徐々に回転を上げていったいったところ、メインローターのアンバランスのような大きな振動が出ました。
よく見てみるとメインローターグリップの付くスピンドルが片側に引っ張られた状態であることが判明。
これ以上のことは飛行場では不可能と判断し、片付けて帰ってきました。
ヘッドを分解しスピンドル関係の組付け状態を点検すると、ベアリングとカラーの位置関係が説明書通りになっておらずスピンドルに取り付けられているメインローターグリップがスピンドルに対しスラスト方向に動いてしまう不具合がありました。
説明書通りにカラーの位置を変更したところ、メインローターグリップはスラスト方向に動く事も無く組み付け完了。(事前の点検不良が原因ですね)
Yさんが組み上げられたものであればこのような組付け間違いは無かったと思いますが、他の人が組付けたことで不具合が発生し、まともに浮かすことも出来なかったのではないかと思います。
クラッチの切れ不良を改善したあとエンジンを掛けて様子確認ですね。
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